星野耳鼻咽喉科 睡眠呼吸センター

西宮 いびき・睡眠時無呼吸症候群の治療・検査

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星野耳鼻咽喉科睡眠呼吸センター

兵庫県西宮市田中町3-1

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星野耳鼻咽喉科 星野哲朗
星野耳鼻咽喉科睡眠センター
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高血圧

どこからが高血圧か

全世界の4人に一人、日本人では3000万人が高血圧といわれているほど多い病気です。高血圧は脳・心臓・腎・血管に悪影響を及ぼし、そこから死亡にいたらしめる最大の危険因子です。高血圧には、9割以上を占める原因不明の本態性高血圧と、特定の原因による高血圧である二次性高血圧があります。日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン2004」によれば、二次性高血圧は腎疾患と内分泌疾患によるものが多いとされており、不思議なことに睡眠時無呼吸症候群については高血圧の原因として触れられておりません。アメリカでは二次性高血圧の第一原因とされているだけに、まだまだ高血圧の原因として睡眠時無呼吸症候群はあまり認識されていないようです。

ここでは、高血圧治療ガイドライン2004にそって解説していきます。 医療機関で測定した血圧では、収縮期血圧(最大血圧)が 140mmHg以上 、拡張期血圧(最低血圧)が90mmHg 以上では、高血圧ということになります。

◆成人における血圧値の分類

分類 収縮期血圧   拡張期血圧
至適血圧 <120 かつ <80
正常血圧 <130 かつ <85
正常高値血圧 130~139 または 85~89
軽症高血圧 140~159 または 90~99
中等症高血圧 160~179 または 100~109
重症高血圧 ≧180 または ≧110
収縮期高血圧 ≧140 かつ <90

(高血圧治療ガイドライン2004、日本高血圧学会)

血圧患者のリスクの層別化

高血圧と合併する病気のあるなしで、心血管事故をおこす危険度は変わります。 そこで日本高血圧学会では、高血圧の程度と合併する*心血管病の危険因子の数によって、高血圧患者のリスクを分類しています。

■心血管病の危険因子

高血圧・喫煙・糖尿病・脂質代謝異常(高コレステロール血症・低HDLコレステロール血症)・肥満(特に内臓肥満)尿中微量アルブミン・高齢(男性60歳以上、女性65歳以上)・若年発症の心血管病の家族歴 このリスクが高いほど、厳密な血圧管理が必要であることになります。

 

軽症高血圧

(140~159/

90~99mmHg)

中等症高血圧

(160~179/

100~109mmHg

重症高血圧

(≧180/ ≧110mmHg)

危険因子なし 低リスク 中等リスク 高リスク

糖尿病以外の

1~2個の 危険因子あり

中等リスク 中等リスク 高リスク

糖尿病、臓器障害、心血管病、

3個以上の危険因子の

いずれかがある

高リスク 高リスク 高リスク
 

軽症高血圧

(140~159/

90~99mmHg)

危険因子なし 低リスク

糖尿病以外の

1~2個の 危険因子あり

中等リスク

糖尿病、臓器障害、心血管病、

3個以上の危険因子の

いずれかがある

高リスク
 

中等症高血圧

(160~179/

100~109mmHg

危険因子なし 中等リスク

糖尿病以外の

1~2個の 危険因子あり

中等リスク

糖尿病、臓器障害、心血管病、

3個以上の危険因子の

いずれかがある

高リスク
 

重症高血圧

(≧180/ ≧110mmHg)

危険因子なし 高リスク

糖尿病以外の

1~2個の 危険因子あり

高リスク

糖尿病、臓器障害、心血管病、

3個以上の危険因子の

いずれかがある

高リスク

なお、臓器障害・心血管病とは以下のようなものをいいます。

  • 脳 ・・・・ 脳出血・脳梗塞、無症候性脳血管障害、一過性脳虚血発作、認知機能障害
  • 心臓 ・・・ 左室肥大、狭心症・心筋梗塞、心不全
  • 腎臓 ・・・ 蛋白尿、腎障害・腎不全(血清クレアチニン 男性≧1.3mg/dl、女性1.2mg/dl)
  • 血管 ・・・ 動脈硬化性プラーク、頚動脈内膜‐中膜壁厚>0.9mm大動脈解離、閉塞性動脈疾患
  • 眼底 ・・・ 高血圧性網膜症

血圧はどれだけ下げればよいのか?

現在では、血圧はどの年齢においても低ければ低いほど良い、とされています。 高齢者はそれほど下げなくてもよい、は誤解であり、80歳前半までは積極的に治療すべきと考えられています。ただ、高齢者では当初は収縮期血圧を150mmHg程度までとし、ゆっくりと下げていくことが必要です。

降圧の目標値

(高血圧治療ガイドライン2004、日本高血圧学会)

家庭血圧の正確な測りかたは?

家庭で血圧を測る市販の自動血圧計は日本では約3000万台も普及しているそうです。 絶えず変動している血圧を、正しく評価するためには、自分で家で測ってもらった血圧を記録してきてもらうこと(家庭血圧測定)が、治療上役に立ちます。 家庭血圧は以下のような方法で、朝晩、腕ではかります。手首や指ではかるものは誤差が大きく、使えません。

■朝

起床後1時間以内、朝食前、服薬前、排尿後、座位1~2分の安静後

■晩

就床前、座位1~2分の安静後飲酒後、入浴直後は避ける(いずれも血圧を下げる)

家庭血圧では 135/85mmHg以上を高血圧、125/80mmHg未満を正常血圧として扱います。

院外での血圧測定によってわかる、「新しい高血圧」

■白衣高血圧と白衣現象

医療機関で測った血圧はいつも高血圧で、家庭など医療機関以外で測った血圧はいつも正常である状態をいいます。ただしこれはまだ治療開始前のことをいいます。治療開始後に見られる同様の状態は「白衣現象」といいます。白衣高血圧や白衣現象が有害なのかどうかは、まだはっきりしていません。

■逆白衣高血圧(仮面高血圧)

白衣高血圧とは逆の状態で、医療機関では正常血圧、家庭などでは高血圧になるものをいいます。生理的に朝の血圧が上昇しやすい場合や、降圧薬の効果が持続不十分な場合に起こります。この場合、家庭血圧を測りながら、治療方針を練り直す必要がありそうです。

■早朝高血圧

夜の血圧にくらべて、起床後早朝の血圧がとくに上昇しているタイプ。これには 2つのタイプがあり、夜間血圧は正常~低値で起床前後で急激に高血圧になるタイプ(モーニングサージ)と、夜間は高血圧でそのまま朝まで高血圧が続くタイプですどちらも心血管事故の原因となると考えられています。

■夜間高血圧

24時間、日常生活をしつつ血圧を測定する機器を用いると、夜間睡眠中の血圧も測れます。正常では夜間は日中より10~20%の血圧低下がみられます。夜間の血圧低下が0~10%と不十分なものを夜間非降下型(non-dipper)、夜間のほうが血圧の高い夜間昇圧型(inverted-dipper)があり、これらは心血管事故を起こしやすいとされます。

逆に夜間が20%以上下がりすぎる型を夜間過降圧(extra-dipper)といいます。

高血圧、生活習慣修正のポイント

■今の血糖値が悪いのか、合併症が進んでいて悪いのか?それともどっちも悪いのか?

高血圧は、体質の遺伝だけでなく、生活習慣が原因の大きな部分を占めています。薬だけに頼りきらず、血圧を上げる生活上の問題点を以下のようなポイントで修正しましょう。

食塩制限 6g/日未満
食塩の摂取量がもっとも重要です。最近の日本人の平均食塩摂取量は11g/日で、欧米人より1~4g多く、目標(一般10g以下、高血圧6g未満)に達していません。
野菜・果実の積極的摂取 、コレステロールや飽和脂肪酸の摂取を控える
糖尿病でなく腎臓が悪くなければ、カリウムの補給のために野菜・果物を積極的に摂取しましょう。
適正体重の維持:BMIで25を越えない
BMI 25以上では、高血圧の合併が明らかに増加します。
運動療法:心血管病のない高血圧患者が対象で、有酸素運動を毎日30分以上を目標に定期的に行う
週4~5日は一日30分以上の運動を心がけましょう。
アルコール制限:エタノールで男性は20~30ml/日以下、女性は10~20ml/以下
エタノール(純アルコール)換算で30mlとは、日本酒お銚子1本、ビール中ビン1杯、ウイスキーダブル一杯、ワイングラス2杯程度になります。女性はアルコールによる障害が強いので、その2分の1か3分の1の量とします。
禁煙
「タバコの3悪」つまりニコチン・タール・一酸化炭素のうち、ニコチンは 血管を収縮させ、高血圧を起こします。ぜひ禁煙を。

(高血圧治療ガイドライン2004、日本高血圧学会)

生活習慣の複合的な修正はより効果的である。ただし、野菜・果物の積極的摂取は摂取カロリーの増加につながることがあるので、糖尿病患者では推奨されない。

血圧を下げるくすり

血圧を下げるくすり主な降圧薬は6種類あり、これらを年齢や合併する疾患を考慮して、個人個人でオーダーメイドの組み合わせの内服方法を決めていくことになります。

■カルシウム拮抗薬(Ca拮抗薬)

動脈血管壁の平滑筋細胞にはたらき、血管を拡張して血圧を下げる薬。

主な薬:ノルバスク、アムロジン

■アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)

血管を収縮させるホルモンであるアンジオテンシンⅡが、受容体に結合して血圧を上げるのを阻害する薬。

主な薬:ニューロタン、ブロプレス、ミカルディス

■ACE阻害薬

昇圧ホルモンであるアンジオテンシンⅡを作る酵素(ACE)の働きを阻害して、血圧を下げる薬。

主な薬:カプトリル、レニベース、ロンゲス、セタプリル

■ベータ(β)遮断薬

心臓・動脈血管の交感神経β受容体に働き、心収縮力を抑制し血管を拡張して血圧を下げる薬。

主な薬:アーチスト、セロケン、テノーミン、ケルロング、セレクトール

■アルファ(α)遮断薬

動脈血管の交感神経α受容体にはたらき、血管を拡張して血圧を下げる薬。

主な薬:カルデナリン、ミニプレス

■降圧利尿薬

腎に働き、塩分・水分を排泄させて循環血液量を減らして血圧を下げる薬。

主な薬:フルイトラン、ラシックス、アルダクトンA

◆主要降圧薬の積極的な適応と禁忌

 

積極的な適応

禁忌

Ca拮抗薬 脳血管疾患後、狭心症、左室肥大  糖尿病、高齢者 房室ブロック(ジルチアゼム)

ARB

脳血管疾患後、心不全、心筋梗塞後左室肥大、腎障害、糖尿病、高齢者 妊娠、高カリウム血症、両側腎動脈狭窄

ACE阻害薬

脳血管疾患後、心不全、心筋梗塞後左室肥大、腎障害、糖尿病、高齢者 妊娠、高カリウム血症、両側腎動脈狭窄
β遮断薬 狭心症、心筋梗塞後、頻脈、心不全 喘息、房室ブロック、末梢循環障害
α遮断薬 高脂血症、前立腺肥大 起立性低血圧
利尿薬 脳血管疾患後、心不全腎不全、(ループ利尿薬)、高齢者 痛風

(高血圧治療ガイドライン2004、日本高血圧学会)

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午後診療 4:00~ 7:00 月~金

休診日:土曜午後・日祝祭日

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※金曜・土曜は、院長 星野哲朗、
医師 星野忠彦の2診体制となります

星野耳鼻咽喉科 睡眠呼吸センター

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