星野耳鼻咽喉科睡眠呼吸センター
兵庫県西宮市田中町3-1
エイヴィスプラザ総合医療フロア
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睡眠時無呼吸症候群は「睡眠時」に「無呼吸」や「低呼吸」を繰り返す病気です。
「無呼吸」とは10秒以上の呼吸停止、「低呼吸」とは30%以上の気流低下が10秒以上持続し動脈血酸素飽和度がベースラインから3%以上低下した状態、あるいは覚醒反応を伴う状態と定義されています。
この「無呼吸」や「低呼吸」が1時間に5回以上ある方は睡眠時無呼吸症候群と診断されます。
睡眠時無呼吸症候群には気道の狭小や閉塞が原因で生じる「閉塞性睡眠時無呼吸」や、心不全・脳梗塞など様々な原因により呼吸調節システムが不安定となり生じる「中枢性睡眠時無呼吸」に大別されます。
閉塞性睡眠時無呼吸は現代を代表する疾患であり、本邦における患者数は940万人にのぼると推定されています [1]。しかし適切な診断と治療を受けている患者はまだまだ十分とは言えず、国内には未だ数百万単位の未治療患者が潜在していると考えられます。
中等症~重症患者の場合、未治療では脳梗塞や心筋梗塞を始めとする心血管疾患、心不全、不整脈、高血圧、心房細動や糖尿病など生命予後に影響する疾患を高頻度に合併します。
スペインで行われた大規模な疫学研究によると、未治療の重症睡眠時無呼吸患者は10年間で31.9%が心血管のトラブルを起こし、そのために10.6%が死亡したと報告しています [2]。さらに、睡眠時無呼吸は居眠り運転を始めとする重大事故(死亡事故を含む)の原因となります。
2003年に発生した山陽新幹線の居眠り運転はまだ記憶に新しいところです。「衝突被害軽減ブレーキ(AEBS)」の搭載が義務化される以前に日本で行われた研究では、軽症者の5.8%、中等症者の9.9%、さらに重症者の11.0%が自動車運転中の事故を経験していると報告されています[3]。
耳鼻咽喉科医は古くから上気道疾患の一部として、いびき・睡眠時無呼吸の治療に携わってきました。
現在、我が国の睡眠医療には精神科、呼吸器内科、循環器内科、耳鼻咽喉科、小児科、歯科など多くの診療科が携わっていますが、耳鼻咽喉科医による上気道評価は必要不可欠です。また、睡眠時無呼吸症候群に対する治療は個々の病態にあわせた個別化の道を進んでいます。
漠然とした悩み事でも構いません。睡眠にお悩みの方はお気軽にご相談ください。
日本耳鼻咽喉科学会専門医、日本睡眠学会専門医の立場からお答えさせていただきます。
【参考文献】
[1] Naresh M et al. Estimation of global prevalence and burden of obstructive sleep apnoea: a literature-based analysis. Lancet Respir Med 2019; 7:687-98.
[2] Marin JM et al. Long-term cardiovascular outcomes in men with obstructive sleep apnoea-hypopnoea with or without treatment with continuous positive airway pressure: an observational study. Lancet 2005; 365: 1046-1053.
[3] Shiomi T et al. Falling asleep while driving and automobile accidents among patients with obstructive sleep apnea-hypopnea syndrome. Psychiatry and Clinical neurosciences 2002; 56(3): 333-334.
休診日:土曜午後・日祝祭日
※午後の窓口での受付は6時30まで
※金曜・土曜は、院長 星野哲朗、
医師 星野忠彦の2診体制となります
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